平洋丸その16

船橋部分の前壁です。3月7日の項でも書きましたが、日本郵船の昭和5年の新造船のデザインの中では、平洋丸だけが異質です。

船橋部分の前壁は、他の昭和5年組である淺間丸クラス、照國丸クラス、氷川丸クラスはいずれもエンクローズされているのが基本で、その壁に窓が開いているというデザインですが、平洋丸ではオープン構造になっています。なぜかは不明です。1つ考えられるのは東洋汽船のデザインを踏襲しているのかもしれません。天洋丸や安洋丸、樂洋丸といった東洋汽船の船のハウス前面は、オープン構造なのです。もしそうだとしても、なぜ日本郵船の船なのにそうしたのかが不明です。