九州行

長距離フェリーも全国旅行支援の対象となる、との情報を得ましたので、早速それを利用して、この飛び石連休に東京九州フェリーに乗ってきました。

11月2日深夜、横須賀で「すいせん」に乗船しました。この航路は昨年7月以来「はまゆう」「それいゆ」が就航していましたが、新日本海フェリーの敦賀ー苫小牧東航路の「すいせん」「すずらん」にしばらく交代するので、関東の人間である作者はめったに乗れない「すいせん」に乗船です。

 

今回は天気に恵まれ、ずっと晴天でした。太平洋に上る11月3日の日の出(左)

紀伊半島沖で反航する「すずらん」(右)互いに27ノットですので、相対速度は時速100キロ!

3日21時に新門司フェリーターミナルに到着し、無料連絡バスで小倉駅へ。小倉駅前のホテルに1泊し、よく4日朝、新幹線で博多へ。早朝の福岡港は気持ちのいい潮風でした。福岡港のシンボルである博多ポートタワー(左)、中央ふ頭には商船三井客船「にっぽん丸」が寄港していました(右)。にっぽん丸の船尾側に停泊しているのはカメリアラインの「ニューかめりあ」。釜山航路ですが、コロナのため現在は貨物輸送だけで旅客扱いは休止中。手前の赤い船体はJR九州の「クイーンビートル」で、釜山航路用に1年前に出来上がっていたのですが、こちらもコロナで国内航路に就いていました。ところが、この日初めて釜山行きになったとのことで、岸壁には関係者多数、上空はテレビ局チャーターのヘリコプターが5機もやってきてうるさかったです。

4日は、帰るまで一日時間があるため、どうしようかと考えましたが、結局、対馬往復をすることとしました。

10時福岡発の九州郵船「フェリーきずな」に乗船し、壱岐の郷ノ浦港経由で対馬の厳原(いずはら)港へ14時45分到着。厳原には壱岐・対馬フェリーの「フェリーつばさ」が停泊していました。対馬には40分の滞在で、ふたたび「フェリーきずな」に乗船し、15時25分厳原発。壱岐の郷ノ浦港経由で福岡へ戻ります。壱岐も対馬も絶海の孤島かと思っていましたが、福岡―壱岐間は意外と島が多くて楽しい航海でした。

壱岐の島沖で日本海に沈む夕日を見ながら、20時12分、定刻から2分おくれで福岡港に帰ってきました。博多駅へタクシーで戻り、新幹線で小倉駅へ。22時10分発の東京九州フェリーターミナル行きの連絡バスに乗車。こう書くと時間があるようですが、夜の新幹線は本数が少なく、かなり慌ただしいです。もし「フェリーきずな」が時化で延着したら、この計画は成立せず、帰りのフェリーに乗り遅れるリスクがあります。今回は天候に恵まれ、よかったです。

帰りは「すずらん」です。外観上、「すいせん」とまったく一緒で船名以外は区別がつきません。

23時55分新門司港発、11月5日20時45分に横須賀に帰ってきました。

せっかく博多まで行ったのですから、もう1泊して中州あたりで九州のおいしいものなど食べて焼酎で、と普通は思うでしょうが、そうすると帰りも「すいせん」になってしまうので駄目です。食事はコンビニの弁当と缶ビール持参で「フェリーきずな」に乗るなど、あくまでフネに乗るのが目的なので、なかなか家族にも理解されず、いつも一人旅です。

上2枚の写真は「すいせん」、下2枚が「すずらん」です。内装はこのように異なっています。作者としては「すずらん」のほうがシックな感じで好きです。

冒頭にも書きましたが、今回は全国旅行支援という補助金があり、ホテル代、フェリー代が4割引きになり、それに加えて3000円分のクーポンがもらえます。ただし、クーポンは県によって若干仕組みが異なっており、フェリーの場合は行き先地の県の制度が適用され、新門司行きは福岡県の、横須賀行きは神奈川県の制度です。(今回1泊した小倉のホテル代ももちろん4割引き+3000円です。)福岡県のクーポンは写真のような紙のクーポン券がもらえ、船内のレストラン、売店で使えたので嬉しかったです。ところが神奈川県の制度では、フェリーの一番安いツーリストAは対象にならず、それより上のグレードのみが4割引きの対象で、なおかつ3000円のクーポンは船内では使うことができず、下船後、県内で使う立て付けになっていて使い勝手があまりよろしくない、福岡県の方法のほうが作者はいいと思います。

ですが、この割引制度は旅行費用をコストダウンでき、11月からフェリー料金も対象になったので、このチャンスを生かさない手はないと思います。また、財源がなくなると終了とのことですので、計画されている場合は、お早目のご利用をお勧めします。