エンプレス・オブ・ジャパンその38

前後のマストのシュラウド(縄梯子)を作成しました。

まず、厚紙をシュラウドの形にカッターで切り抜きます。このとき、シュラウドよりも気持ち一回り大きく切り抜くのがポイントです(上左)。

次にシュラウドの横(水平)側の縄を張る位置を厚紙にケガきます(上右)。ここに足をかけてマストに登るので、その間隔は実物では30センチから40センチくらいだと思いますが、200分の1の模型の場合、40センチとすると2ミリ間隔ということになり、細かすぎてとても作れません。そこで縮尺は無視して模型の見た目上、シュラウドだなとわかるくらいのオーバースケールで作りました。非常にラフですが、5ミリから7ミリくらいの間隔です。

ケガいた線に沿って、木工用ボンドを染み込ませ固めた黒い糸を液体のりで厚紙に貼ります(下左)。そして十分に乾燥させます。のりが乾いたら、次にシュラウドの縦(垂直方向)の縄である黒い糸を横側の糸に交差する形に厚紙に貼ります。この際、事前に液体のりを横側の糸に十分に塗っておきます。液体のりを塗るために、切り抜いた厚紙をもとの厚紙の台紙に戻しておきます。この時、厚紙の上は液体のりを惜しみなく十分に使い、びしょびしょにするのがポイントです。そして縦糸を張ったら、切り抜いた厚紙をそっと台紙から外します。あとは乾燥させるため一晩そのままにます。翌日、カッターで切り抜くと、シュラウドの完成です(下右)。なお、変に固まってしまった部分は水を含ませた筆でのりを溶かして修正できます。

こう書くと、簡単なように見えますが、これが結構難しい作業で、ある程度の経験(失敗の繰り返し)が必要です。この作り方は作者が試行錯誤ののちにたどり着いた方法ですので、もっといい方法があるかもしれません。たとえば台紙に糸を貼るときは液体のりではなく両面テープを使うことも考えられますが、まだトライしていません(両面テープだと微調整のための貼り直しが難しいかなと思っていることも一因)。