ここでは、作者の大好きな淺間丸(あさままる)の模型を紹介します。
日本郵船サンフランシスコ航路に就航していた淺間丸は、貨客船でありながら優美なバランスのとれた船容で、当時の優秀船の代表格でした。今見ても、最近の浮かぶマンションのような味気のない客船と違い、気品に満ちた印象を受けます。わずか1万7千トン弱の船ですが、華麗な船橋前面、傾斜したマスト、2本煙突で3万トンくらいに見えます。また、本船は斜め後ろから見たシルエットがとても美しいです。作ってみて、あらためて惚れなおしました。
昭和17年、日米外交官交換船となった淺間丸。船体や煙突、マストなどは灰色に、ハウス部分は白のままですが、いかにも戦時中といった感じで気持ちが暗くなります。煙突の二引マークも灰色に塗りつぶされてしまいました。船体や煙突には白十字を描いて交換船であることを遠くからでもわかるようにしていました。また夜間は白十字マークに電飾が輝いていました。
出典:世界の艦船1999年3月号記事
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